第十五章 対決編 その2


ショウは剣を構えた。

あと倒す敵はたった一人、ルノだけだ。


「いくぞ!」


ショウは剣に念を込めている。

もちろん、特訓の際に学んだことは忘れない。


「なら、ボクも全魔力を使って、君に立ち向かうよ!」


ショウは考えている。

この剣は倒す剣ではない、守る剣なのだと。


今ショウの思いはルノとレイを救うことが全てである。


ショウはルノも救おうとしている。

それはルノもまた、魔力に取り付かれた存在だから。

ルノは魔力の集まり。

それがいつしか意思を持ち、とうとう邪悪な意思が芽生えた。


ルノの魔力を浄化したい。

そして、あらたな仲間として、迎え入れたい。


ショウはずっと考えていた・・・。


「いけー!」


ついにショウとルノ、二つの力が最大にまで引き出された。

そして、剣が光ると・・・。




「くううううう・・・。」


ルノは悲鳴をあげている。

剣がルノの魔力を吸い取っているようだ。


このままでは、ルノの存在が消えてしまうのだろうか。

どうにかして、共存する方法はないのだろうか。


「うくく・・・ま、まだまだ・・・だよ・・・。」


ルノはかなりのダメージを受けているが、まだ立ち上がるだけの力は残っていた。


「な・・・あれだけ魔力を封じられて、まだ動けるのか・・・。」


「そう・・・だ・・・よ・・・。まだ、倒れる・・・訳には・・・。」


そういって、ルノは新たな攻撃をしようとしている。


「まて、これ以上動くと・・・。」


「そう・・・だね。ボクは多分、消えるだろうね・・・。」


「行くなー!ルノ!!」


ショウが叫ぶ。

だが、その声はルノには届いていないようだった・・・。


そのまま、ショウは深い眠りに落ちていった・・・。




「ここは・・・?」


目がさめると、ショウは保健室のベッドの上だった。


「ショウ、ここは保健室だ。お前はルノとの戦いの後、倒れたんだ。」


「そうよ、ここまで運ぶの大変だったんだから。」


スーとカーツはショウのことをとても心配していた。


「なぜ、倒れたんだ?俺は・・・。」


「それは・・・。」


スーが説明を始めようとした。

すると、ショウが思い出したかのようにたずねた。


「待って、レイは?」


「レイなら・・・。」


「ったく、余計なことしやがって・・・。」


「レイ!」


「なんだ、その言い方は!」


スーとカーツはレイに対して怒っているようだ。

だが、心の奥では喜んでいるのだろう。

レイが助かったこと、試験に合格したこと。

そして・・・。




「お疲れ様、そしておめでとう、ショウ君。」


「君は・・・。」


「そう、ルノだよ。今度は自分で実体化してるから大丈夫。」


「でも、それは自分の魔力を消費するんじゃ・・・。」


「あの剣からね、ショウ君の想いがボクの中に入ってきたんだよ。生きろ、そして仲間になろうって。だから、もう誰も傷つけないように生きることに決めたんだ。正しい魔力の使い方を学ぼうって決めたんだ、そして・・・。」


ルノは半分泣きながら語っている。


「ショウ君と・・・ショウ君と、仲間になろうって決めたんだ・・・。」


「ルノ・・・。」


「こんなボクでも、仲間に入れてくれる?ショウ君・・・。」


「私はかまわないわよ。」


「俺もな。」


「ちっ、足だけは引っ張るなよ。」


「うん、みんな仲間だ。これからもよろしくな、ルノ!」


「みんな・・・ありがとう・・・。」


こうして、全てが丸く収まった。

学校も、ようやく普段のリズムに戻り始めた・・・。


第十五章 終わり


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