エピローグ


とある日の午後・・・。

ショウたちはお昼を食べに中庭にいた。


校舎は分野別になっているが、中庭は共通なのだ。


「あぁーっ、待てスー、これは俺のもんだぞ!」


「待たないわよ、ここまでおいで、カーツ」


スーとカーツはいつものように追いかけっこをしている。

あの試験以来、4人・・・いや5人の仲はますますよくなっているように思える。


「ったくよ、だるいんだよ・・・。またてめえと一緒か、ショウ。」


「まあ、そういうなって、レイ。」


「ふふふ、たまにはこんな穏やかな日もいいよね・・・。」


そうルノはつぶやいた。


「結局、試験ってどうなったんだ?」


ショウは疑問に思っていた。

ルノを倒した瞬間、自分は倒れていたから。


「それはね、君たち4人が力を合わせたからって、もう褒めまくっていたよ。最初は3人1組っていうきまりだったけど、解決できたのはみんなの協力によるものだし。みんな合格、それもトップで。ボクはやられちゃったけどね。」


ルノは苦笑している。

そして、続けて語りだした。


「ねえ、ショウ君。ボクは何者だったか、知りたい?それはね・・・。」


ルノはその昔、ショウの母親であるリナの家にあった魔力の塊・・・。

リナが解いてしまった封印の中身であると。


「そう、でも、本当はボクは『想い』の存在・・・。想うがゆえに、善にも悪にもなりうる存在なんだ。もちろん、今のボクにはそんな力は無いけどね。」


想いの力・・・。

それは、人に勇気を与える。

力を与える。

幸せを与える・・・。


だが、その力はあまりにも強大で危険すぎる・・・。

それゆえに、想いを現実に変えてしまう「ルノ」という存在を封印していた。


「リナさんは本当に幸せになった。だから、今度はショウ君にも幸せを・・・仲間を与えてあげたかったんだと思う・・・。」


「それは、母さんの意志かい?」


「それもある、先生たちの意志もあると思う。でも、一番は・・・。」


ボクも君もみんな一人では生きていけなかったんだよ・・・。


さわやかな風が吹き抜ける午後の中庭・・・。

5人をしっかりと、そして優しく包み込んでいった・・・。


終わり


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