第四章 社会科教室編 その1


ここはさまざまな歴史的な資料が置いてある。

それ以外は特に何もない殺風景な部屋のはずだった・・・。


レイが言った。

「ここなら例の剣に関する資料があるんじゃねえか?」


「確かに。」

「そうだね。」


二人はうなずいた。


そして、慎重に中を調べていく。

あたりからは闇の気配が迫ってくる。

もう何もかもが闇に包まれて世界を飲み込みそうな雰囲気だった。


ふと、スーが口を開いた。

「あれ・・・。」


「どうした?」


「あれって、その伝説の絵じゃない?」


「本当だ・・・。」


確かに、その絵はさっきのレイの話を証明するかのような絵だった。

剣を持った男が犬と思われる獣と戦っている姿。

伝説を記す絵に間違いなかった。


「しかし、何であの剣は襲ってきたんだろ。」


「それは・・・。」


ふと、スーの表情が変わった。


「ボクが操ってたからだよ・・・。」


その一言は、更にあたりを闇に包むかのような、そんな雰囲気を漂わせていた。


「この・・・。」


「ふふふ。どうかな?裏切られた気分は。」


余裕の笑みを見せるスーとは逆に、レイは怒りで満ちていた。


「覚悟しろぉ。」


「ふふ、いいけど。やれるもんならやってみて!」


スーとレイの戦いが始まった。

今まで共に戦ってきた相手なだけに、お互い戦い方はよく分かっている。


かつてない相手の技の読み合い。

それは誰も予想できなかった。

ただ一人、スーを除いては・・・。


「行くよ、レイ君!」

アイテム「水晶の鏡」を使った!


「くらえ!スー!!」


レイの怒りを込めた一撃が決まるかと思った!

その時!


「全ての力よ、元に戻りたまえ!」


スーの一言により、レイの剣はたちどころに勢いを失った。

それどころか、鏡に吸収されたと思われる剣筋がこちらに向かってきた。


「ぐっ・・・。」


「おちついて、レイ。」


「あ、ああ・・・。」


そういっているが、実際にレイは落ち着いたわけではなかった。


「どうやら、あの鏡に秘密がありそうだな。」


「それも、この部屋に何かありそうだ。」


「なかなかいい読みをしてるよ。でも、調べさせない。」


「なら、何故俺たちをここに誘い込んだ!」


「それは・・・。ここが最も力の出せる場所だからさ!」


その一言を境に、スーの表情が変わった。

まるで、何か獲物を狙う魔物のようだった。


ふと、ショウは気がついた。


「そうか。スーはもともとアイテム使い!」


「だからなんだよ。」


「つまり、アイテムを封じれば勝てる。」


「そんな都合のいいものあるのか?」


「アイテムを直接封じるのは無理だけど、ほら、伝説にあるように。」


「伝説の剣のことか?」


「そう。魔力を持った山犬を倒せるのだから、魔力を封じるか抵抗するかの力があると思わない?」


「しかも、ここは資料がたくさんある、と。」


「そう。」


「それじゃ、俺が引き止める間に、剣を探してくれ。」


「分かった。」


「ははは、なかなかいい案だな。」


どこからか声が聞こえた。

そして後ろを振り返ると、そこに一人の男が立っていた。


第四章 終わり


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