第五章 社会科教室編 その2


男はショウに話しかけた。


「確かに君の言うとおり。あの剣には魔力を封じる力はある。だが・・・。」


「なんだ?」


「あの剣は持ち主を選ぶ。あの時山犬と戦ったのはリョウと言う名の教師だった。」


「リョウ・・・?」


名前を聞き、表情が変わったショウだった。

すぐに男は聞き返す。


「知っているのか?」


「まさか、父さん・・・?」


「そうか・・・。なら、使えるかもしれないな。リョウは伝説とまで言われた最高の教師らしいから。」


しかし、ショウは一切リョウの職業を知らなかった。

それもそのはず、リョウはショウが小さなときにはすでにこの世にいなかったからだ。


「とにかく、剣を探そう。話はそれからだ。」


「ああ。僕の名はカーツ。よろしくな。」


「僕はショウだ。そして彼がレイ。」


「のんきに自己紹介やってる場合じゃないだろ。早く行け!」


「ふふふ、そんなに簡単には行かせないよ。」


アイテム「巨大な魔法箱」を使った。

スーのアイテムが全体を取り囲んだ!


「もうここから逃げられないよ。」


ショウとレイはかなりあせってしまった。

しかし、カーツはあまり慌てていないようだ。


「あまいね、あいにく僕は補助魔法が得意なんでね。」


カーツは魔法を唱えた!


「あれ、どこにいったのかな?」


「まあいい、お前の相手はこの俺だ!」


「それもそうだね。レイ君。」


その頃、ショウとカーツは・・・。


「どうしたの、カーツ。何が起こった?」


「ああ、一時的にこちらの姿を隠したのさ。」


「じゃ、レイは・・・。」


「レイ君には悪いけど残ってもらった。あのスーとかいう女、魔法破りのアイテムも持っていそうなんでね。」


確かに、見破られたとき誰かが時間を稼いでくれたほうがより安心だろう。

この時はそれが最善の策だと誰もが思っていた。


「さあ、急ぐよ。」


「ああ。そうだな。」


しばらくして二人は教室の中から古びた剣を見つけ出した。


「これか・・・。」


「間違いない、これが伝説の剣だろう。ショウ君、持ってみて。」


「分かった。」


ショウがその剣を持つと・・・。

剣は少し光りだしたかと思うとすぐに光は消えてしまった。


「どうやら、まだ力不足らしいね。」


「そうみたい。」


「とにかく、レイ君の所に行くよ。」


「そうだな。」


「ふふふ、もう遅いよ。」


口調は確かにスーのものだった。

だが、その声はレイの声に間違いなかった。


「まさか、スーは乗り移られただけだったのか?」


「そう、ボクの本当の名前はルノ。ボクは実体を持たないから他人に乗り移るんだよ。」


ルノはレイの声でそう言った。


「じゃあ、またどこかで会おうね。」


そしてルノは去っていった。


「じゃ、スーは無事なのか?」


「とりあえず無事みたいだけど、こりゃ治療したほうがいいかもな。」


「確かに、レイは少しやりすぎかもしれない・・・。」


「とりあえず、保健室だ。」


「ああ、そうだな。」


二人がスーを抱えて保健室に向かっている間、何者かがささやいた。

ルノだった。

どうやら、ショウ達を見ていたようだ。


「ふふ、まだ足りないんだよね・・・。」


第五章 終わり


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